人々がエヴァンゲリオンにはまる理由。その天才的戦略とは!?
劇場版「 シン・エヴァンゲリオン」の公開まで1年を切りましたが、ここで1995年より公開されたエヴァンゲリオンがなぜここまで人々を魅了することができ、社会現象を巻き起こしたのか考察してみました!
そもそも、エヴァンゲリオンは一部のマニアが好むようなタイプのアニメであり、大ヒット作のワンピースやナルトといったアニメとは方向性が異なっています。にもかかわらず、今や知らない人はいないほど広まったところが、このアニメの凄いところと言えるでしょう。
エヴァンゲリオンの作者である庵野秀明は、シン・ゴジラや風の谷のナウシカで巨神兵を手掛けた人物としても有名だが、はじめからこの作品がヒットする自身はあったのでしょうか。
そこには社会現象を巻き起こし、人々がエヴァンゲリオンにはまるように仕組まれた天才的な策略があったのです!
- 全く新しいキャラクター・ストーリー性
- 独特の見せ方
- 時代に合っていた
- 主題歌・パチンコ・フリーメイソンなど注目されるポイントがあった
- 聖書と絡めている
- BGMの使い方
- エヴァンゲリオンを象徴するものが多い
- まとめ
全く新しいキャラクター・ストーリー性
エヴァンゲリオンが公開された1995年以前のアニメに、碇シンジほど消極的でナイーブな主人公はいなかったでしょう。おまけにヒロインである綾波レイは、遺伝子を半分ずつ掛け合わせて作られたクローンでもないハイブリットとというなぞの設定。
さらに、もう1人のヒロインである2号機パイロットの惣流・アスカ・ラングレーはプライドが以上に高く、自己中心的なツンデレ少女の設定でした。しかも物語の途中では、シンジとアスカは度々精神崩壊を引き起こすといった絶望感があります。
1995年以前のアニメの主人公やヒロインと言えば、スーパーヒーローor欠点があっても、長所は人並み以上に優れているのが一般的でした。しかし、エヴァンゲリオンのキャラクターに関しては、欠点がとにかく際立っていて、シンジの唯一長所は料理が上手など、今までにない見たことがないような主人公でした。
メインキャラクターだけでなく、物語に出てくる大人たちも闇が深く、曲者揃いです。しかし、どこか人間らしい部分が多く、引き込まれるところがあります。「確かにそういう奴、いるよな」という共感がポイントがあったでしょう。
こういった飾らないキャラクター設定、ある意味現実味に帯びているところが共感を産み、視聴者に真新しさを与えたのではないでしょうか。
ストーリー性もエヴァンゲリオンが公開された当時のアニメ業界の中では、とても斬新的なものでした。碇ゲンドウが試みる人類補完計画のために息子のシンジがエヴァンゲリオンという人造人間に無理やり乗り込まされ、使徒と戦うのです。「なんじゃそりゃ!?」という好奇心をくすぐるストーリー性も新鮮でよかったのでしょう。
独特の見せ方
エヴァンゲリオンや使徒が登場するシーンは、独特な角度からの見せ方や間の取り方があります。シン・ゴジラの見せ方もエヴァンゲリオンそのものでした。セカンドインパクトなどの回想シーンでは、殺人映画でよく使われる過去のニュースを振り返る見せ方をしているところも上手いです。タイトルのロゴも毎回同じではなく、アートっぽくしている細かいところの見せ方も上手いので、視聴者は魅了され、虜になってしまうのです。
時代に合っていた
エヴァンゲリオンがヒットした理由として、時代にマッチしていたというのも外すことができない大きな要因と言えるでしょう。エヴァンゲリオンが公開された1995年は、バブルがはじけ、日本経済が大きく傾いてしまったため、社会全体に暗いムードが漂っていた時代です。
景気が悪くなったことから家庭環境が上手く行かず、病んでいるのは大人だけでなく、子供も多かった時代です。社会全体にマイナス感情が漂っていたため、ストーリーの絶望感がより多くの人から共感され、社会現象に繋がったのではないでしょうか。
主題歌・パチンコ・フリーメイソンなど注目されるポイントがあった
振り返ってみれば、エヴァンゲリオンというアニメは、全く興味がない人でも勝手に知ってしまうような戦略があらゆるところで組み込まれていました。
主題歌の「残酷な天使のテーゼ」は、斬新なタイトルと歌詞で2010年前後に再び流行し、カラオケベストランキングになりました。
パチンコ機などにも導入され、全く興味がなかったおじさん・おばさんたちをも虜にしていきます。
その他にも、ストーリーやキャラクターにフリーメイソンを絡めていることもテレビで話題となり、多くの人を巻き込んでいったのです。
▼エヴァンゲリオンとフリーメイソンの関係
フリーメイソンの秘密は新世紀エヴァンゲリオンにある(都市伝説)
聖書と絡めている
エヴァンゲリオンのストーリーのベースは、聖書を基にしていると言ってもいいくらい引用している部分が多くあります。
人はなぜ生きるのかという問いに対して、アニメの最終回では分かりにくかった部分を「劇場版 Air/まごころを、君に」で聖書らしい回答を出していますね。
神話と上手く絡めてあるアニメは面白いですね!
BGMの使い方
使徒が現れるときやヤシマ作戦などに使用するBGMも独特で覚えやすい特徴があります。また、クラシックや名曲もよく使っているので、「ここで、使うの上手いな」といったように評論家気分で見ることができる点もエヴァならではの魅力と言えるでしょう。
エヴァンゲリオンを象徴するものが多い
エヴァンゲリオンはとにかく斬新でインパクトがあります。それはなぜなのか考えてみましたが、エヴァンゲリオンを象徴するものが多いからではないでしょうか。聴覚的にも視覚的にも斬新でインパクトのあるものが多い。下に書いたのは一部ですが、1つ1つがクセになるものばかりです。
- 初号機
- ATフィールド
- セカンドインパクト・サードインパクト
-
人類補完計画
-
ロンギヌスの槍
-
コア
-
使徒
-
ネルフのマーク
-
次回予告BGM
まとめ
このようにエヴァンゲリオンは、たまたまヒットした作品ではなく、人々が無意識にはまり込んでしまうように計算された戦略があったのです。個人的な意見ですが、マニアックなものを売りたいときは、エヴァンゲリオンの戦略をヒントにしてみても面白そうですね!
スポンサーリンク